今週私のゼミでは、カンザス大学のG. White教授をお招きして、自立生活(independent living)運動について講義して頂く機会がありました。これは、ゼミに所属する院生の尽力で実現したものです。
http://www.rtcil.org/staff/white.shtml
講義の内容は、主に身体障害者が、コミュニティの中で普通に暮らすための具体的な体制づくりに関する議論でした。
興味深かったのは、氏の議論が、中西正司・上野千鶴子氏ら日本のIL運動のイデオローグたちによる紹介から受けてきた自立生活運動の印象とは異なるものだったことです。それは、自己決定権を絶対視した教条的なアプローチではなく、より柔軟で、障害者にとってのより現実的な問題に対応することを重視していたものでした。
Dr. Whiteが米国のIL運動のどの位置にあるのかについて、私に判断できるだけの知識がないことから、彼のレクチャーだけから米国のIL全体について臆断を下すことはできませんが、少なくとも中西・上野らの議論について留保が必要だと感じました。
米国のIL運動に詳しい方に教えを請いたいと思います。
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