2010年5月17日月曜日

日本保健医療社会学会で気づいたこと

山口県立大学で開催された日本保健医療社会学会に参加してきました。
今まで接点のなかった人びととの交流は大変刺激的なものでした。
そこで見出したことを時系列に3点述べると次のとおりです。

15日午後
保健学の若手の報告を聞きました。
とにかく、データの扱いが細かい人びとがそこにいました。
私の場合これまで歴史的アプローチをとってきたことから、この種の問題からある程度逃れていられたのであって、今日的なテーマで研究をしてゆくにあたっては、この種の作法にも習熟しておかなければ、本題に入る前にエネルギーを消耗してしまうということを感じました。

16日午前
園田恭一先生を偲ぶセッションに参加しました。
山崎喜比古氏が、園田先生で不満な点があるとすれば、病気や障害を抱えながら健康に生きるということを考慮に入れなかったことであるという趣旨の発言をされたことは大変興味深いものでした。というのも、このことは、山崎氏の主張する健康観が比較的最近の思潮に属すること、また治療医学全盛の時代において、保健社会学者のエネルギーの向かう先が、薬害など医療が犯す不正義に向かうことに必然性があったということを了解させるものであったからです。

16日午後
看護の専門性に関するセッションに参加しました。
専門性に関する諸概念を整理すべく発言したところ、ある看護師からもっと看護のことを勉強しろと叱られました。こういうことを言ってくれる人は大切にしなければいけません。何をどのように勉強すべきかについて助言を請うてみたいと思いました。

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